独創的な作品の制作を通じたOJTによる実践的人材育成
株式会社プロダクション・プラスエイチ
宇宙キャンパー/チッチ
太陽系第二商業宇宙域で働く普通のOLさん・チッチは、お休みになると愛機たくあん号にまたがり、無数の銀河を旅する宇宙キャンパー!
今週末も惑星天の多摩でゆるっとハンモックに揺られる予定が、道中で不思議な重力に導かれ、廃船の墓場みたいな星に不時着!突然、ビバークすることに。
そんなチッチの前に現れたのは、巨大なライフルと狩った獲物を引っ提げた謎の男…。果たしてチッチの宇宙キャンプはどうなってしまうのか!?
スタッフ
- 監督・キャラクター原案・メカ設定・絵コンテ荒川眞嗣
- 音楽稲葉光秀
- キャラクター設定・作画監督伊藤秀樹
- 音響監督郷田ほづみ
- 脚本横尾千智
- 音響効果今野康之
- 演出寺田和生
- 録音調整今泉 武
- 作画監督補佐中原久文
- 音響制作東北新社
- 原画指導小田川幹雄
- 音響担当堀口信哉
- 原画兼子慎哉
米森大貴
大貫仁也
丸山敬太 - タイトルロゴ田久保 彬(TAKUBO DESIGN STUDIO)
- 色彩設計片山由美子
- 制作デスク株本 毅
- 美術監督小倉宏昌
- 制作進行川津風花
- 撮影監督鯨井亮(旭プロダクション)
- プロデューサー本多史典
- 編集本田優規(旭プロダクション)
キャスト(声優)
- チッチ杉山里穂
- 仙人山路和弘
メインキャラ
作品の制作を通じたOJTによる実践的人材育成で制作した作品の
原画、場面写や美術設定および監督、プロデューサー、育成指導者/対象者からの一言をWEB上にて、特別展示いたします。
場面写
原画
美術設定
監督からの一言(育成&作品について)
■荒川眞嗣/監督
中学生の時に出会ったスペースオペラ作品のような楽しい活劇をずっと作ってみたかった。その想いを形にしました。
本作では昨今見かけなくなったレイアウトシステムを採用しました。
経験の浅い育成対象者たちに『構図の美しさ』という我々が長年追求してきたことの大切さを伝え、
その想いをを少しでも受け継いでもらえたら、という考えからです。
動きについても昨今の型にはまった動きではなく、
先達たちが生み出してきた『動きそのものの面白さ』のエッセンスを少しでも吸収してもらうべく指導しています。
目指したのは『レトロ&シンプル』です。楽しんでいただけたなら幸いです。
プロデューサーからの一言(育成&作品について)
■本多史典/プロデューサー
この作品の企画は、去年の春頃から荒川監督がソロキャンプに目覚めたことで、キャンプにまつわる雑談を2人でするようになったことがきっかけでした。
キャンプの話をしていくうちにそういう作品ができるといいですねと話していたところで「あにめのたね」に応募しました。
前の作品現場の非常に優秀なスタッフたちが育成指導者としての人材育成に興味を持ってくれたのも幸運でした。
またとない貴重な機会に恵まれた育成対象者たちはこの機会を存分に利用して、アニメーションの技術と経験の研鑽に努めてもらいたいと思います。
育成指導者からの一言(育成&作品について)
■伊藤秀樹/作画監督
仕事を覚え始めの経験はとても重要で、間違った方向性で悪い仕方を身につけてしまうと、改める必要を感じなくなってしまうことがほとんどです。
まして制作の現場で多くのスタッフが顔を合わせながら意志の疎通を行う場合は、どんどん減っている状況のようです。
少なくとも、意欲ある若者と長い経験者が交流を通じて画面を作っていく時間は、互いに貴重な機会でしょう。
参加者が後の作品を豊かにできる何かを得られたならと願っています。
育成対象者からの一言(育成&作品について)
■米森大貴/原画
まずこのプログラムに参加してよかったと思うのは、自分の作業物を直接指導者の方たちに見てもらえる点です。
デジタル化が進みさらにはスケジュールも切迫していることが多い昨今の制作現場で素材を見ながら指導してもらえることはほとんど無かったので、
今回そういった機会をいただけたことが自分にとって非常に有難かったです。
また今回の作品は非常にシンプルな絵柄が特徴的で、構図やキャラクターの動きにより注力しやすかった所も大変良かったです。
個人的にいつもより大胆なポーズをつけてキャラクター達を動かすことができたと思いますし、エフェクトなども楽しんで描くことができました。
可愛くてカッコいい画面になっているといいなと思います。
■兼子慎哉/原画
まず今回の作品を制作するにあたって、レイアウトシステムで進めていくなどアニメの作り方を立ち返って作業出来たのはとても勉強になりました。
レイアウトシステムもラフ原もそれぞれいいところと悪いところを見つけることが出来たので今後はいい所だけ活用して行けたらと思います。
作品自体もとても素晴らしく、荒川さんのレイアウトや色彩のカッコイイ絵を見れて良かったです。
■川津風花/制作進行
監督のキャンプ愛と熱量を感じながら制作することができ、サポートできたか不安になりつつも、
自身としてはとてもやりがいを感じながら制作ができました。
商業アニメーションの制作は一人ではできません。デジタル化が進み、直接コミュニケーションを取りながらの作業も難しいので、
ほぼ毎日顔を合わせながら作業ができたのは楽しいことも悩みも共有でき、アニメ制作の醍醐味を味わうことができました。
また、中々ここまで新人原画マンが監督や原画経験者の方々と直接やり取りができる機会は少ないと思うので、そのやり取りをみることができ、
制作の立場としても良い経験になりました。今回の経験を今後の制作に活かしていきたいです。